任意整理したのに、また借りた。結局、自己破産した俺の話

D2-1 アイキャッチ D2 / 整理する

任意整理した。催促は止まった。月々の返済も楽になった。
それで終わるはずやった。

でも俺は、任意整理したあとに、また借りた。そして数年後、自己破産した。

この記事は、その二回分の話や。

先に言うとく。一回目のあと、俺は何も変えへんかった。だからまた借りた。二回目があったんは、運が悪かったからやない。俺が同じ生活を続けたからや。そこは言い訳せえへん。

そのうえで、あんたを責める話は一個も書かん。俺が実際に何を考えて、何を選んで、どう戻ってきたかを、そのまま書くだけや。

一個だけ、先に結論を言うとく。

債務整理で消えるのは借金の数字だけで、借りてしまう人間のほうは何も変わらん。

これが、俺が二回分の債務整理で学んだ全部や。

三回目はやらん。そのために今は、借金やのうて生活の方を変えとる。

ギャンブルも夜の店もやめた。使った金は家計簿に残しとる。

特別なことは何もしてない。けど、一回目のあとの俺は、これすらやってへんかった。差はそこだけや。

⚠ 大事なこと

この記事は俺の実体験と、調べた範囲の一般的な情報を元に書いとる。せやけど、債務整理は法律の専門知識が必要な手続きや。あんたの状況にどの方法が合うかは、最終的には弁護士や司法書士に相談して判断してくれ。「絶対こうなる」「必ず解決する」って言える話やない。

先に、言葉だけ揃えとく

この記事に出てくる手続きは2つだけや。

  • 任意整理:利息をカットして、元金だけを3〜5年で分割返済する方法。裁判所は使わん
  • 自己破産:借金を全額免除してもらう方法。裁判所を通す

個人再生も含めた3つの違いや、弁護士と司法書士の使い分けは別記事に詳しく書いとる。制度の話を先に押さえたい人はそっちから読んでくれ。

任意整理・個人再生・自己破産の違い|3つの債務整理を整理する

俺が最初に選んだんは「任意整理」やった

3つの整理方法を全部ふわっと知った上で、俺が最初に選んだんは任意整理やった。

当時の俺は、返済が回らんようになって追い詰められとった。仕事の合間も、通勤の電車でも、夜中でも、トイレに入っとる時でも、スマホで「借金 返せない」「もう無理」みたいなワード検索しとった。気を紛らわすようにずっとな。検索したところで役に立つ情報が出てくるわけでもないのに、画面を動かしてへんと落ち着かんかった。

最終的に夜中に「これや」って思った決め手は、シンプルやった。

とりあえず催促されへんなる。

それだけやった。

「催促が止まる」その一点で動いた

後から知ったけど、債務整理を弁護士に依頼したら、弁護士から債権者に「受任通知」っちゅうのが送られて、法律で取り立てが止まる仕組みになっとる。貸金業法21条で決まっとる話や。

でも当時の俺は、そんな専門用語は1ミリも知らんかった。

「催促が止まる」も「利息がカットされる」も、何回も目にしとった。知らんかったわけやない。

見ながらずっと、「やったら負け」っちゅうプライドとの葛藤があった。

その中で、最後に決め手になったんが「催促されなくなる」やった。

追い詰められた人間にとって、利息カットとか分割の説明より、「電話が止まる」っていう一点の方が圧倒的にデカいんよ。これは経験者にしかわからん感覚やと思う。

弁護士事務所に電話して、足を運んだ

検索で見つけた弁護士事務所のサイトから、無料相談に電話で予約した。

正直、電話するのも怖かった。事務所のドアを開ける瞬間も怖かった。ヤバい人間として説教されるんやないかとか、追い返されるんやないかとか、いろいろ考えた。

でも実際に話してみたら、案外、固くなかった。

聞かれたんは、こんなことやった。

  • 借金の総額
  • 借りとる業者の数
  • 収入の状況
  • なぜここまで来てしもたか

淡々と聞いてくれた。「アホやな」とも「自業自得や」とも言われへんかった。ただ事実として聞いて、それに合った方法を提案してくれた。

提案されたんは「任意整理」やった。

その場で「お願いします」って決めた。持ち帰って考える余裕なんかなかった。

なんで任意整理を選んだか

ぶっちゃけ、自分から選んだっていうより勧められて、それに乗ったっていう感覚が近い。

当時の俺の判断基準は、めちゃくちゃシンプルやった。

辛いけど、分割であれば、当時の現状の返済よりはマシ。

これだけや。

「自己破産は怖い」とか「個人再生はようわからん」とか、そんな比較する余裕もなかった。「一番ハードルが低くて、すぐ催促が止まる方法」っていう一点で、任意整理を選んだ。

着信は、一社ずつ消えていった

依頼したあとも、催促の電話は鳴った。

出て、「弁護士の先生にお願いしましたので」と伝える。それを言うたら、そこからはかかってこんようになる。そうやって、一社ずつ着信が減っていった。

制度としては受任通知が届いた時点で取り立ては止まる。けど俺の場合は、こっちから伝えて一社ずつ消えた、という形やった。

毎日鳴っとった電話が、一本も来んようになった。正直、感動した。

月々の返済額も、利息カットされて元金だけの分割になったから、めちゃくちゃ楽になった。生活できるレベルに戻った。

当時の感覚を一言で言うと、「なんとかなった」やな。

ずっと息を止めとったのが、やっと吸えるようになった感じやった。

振り返って思うこと:はよやればよかった

今振り返って、任意整理について一つだけ言えることがある。

もっと早くやればよかった。

俺が任意整理に踏み切るまで、何年も「最後にもう一社借りたら何とかなる」を繰り返してた。その間に借金は雪だるま式に増えた。

もし最初に4社目で審査落ちしたあたりで任意整理しとったら、その後の地獄は半分以下で済んだはずや。

これは今、借金で詰んどるあんたに一番伝えたいことや。整理を考え始めた時点が、たぶんもう遅いんやなくて、ちょうどええ時期や。動かんと、もっと深い場所まで落ちる。俺がそうやったから。

でも、それで終わりやなかった

任意整理して、催促止まって、月々の返済も楽になって、「なんとかなった」って思った。

正直、そこで終わるはずやった。

でも、俺の場合はそうならんかった。

任意整理してから自己破産に踏み切るまでの間に、もう一回、地獄を見ることになった。今度は前よりもっと深い場所までな。

整理した後も、根っこは変わってへんかった

任意整理のあと、ギャンブルからは手を引いた。でも、生活そのものは何も変えへんかった。

→ 【実録】パチンコ8万勝ちから始まった、夜の店に消えた人生の話

何に金を使うかも、どう使うかも、整理する前と同じやった。

頭でわかっとった。「もう同じことしたらアカン」って。でも、生活の中身が変わってないと、また同じ場所に戻る。債務整理で消えるのは借金の数字だけで、借りてしまう人間のほうは何も変わらん。これは経験せんと、たぶんわからん。

また、借りる側に戻った

正直に言う。

俺はまた、借入を始めとった。

大手の消費者金融はもちろん通らん。でも、中小の、審査がちょっと緩い会社では通ってもうた。独自の審査基準を持っとって、信用情報に傷があっても審査を通す会社がある。俺が借りたんは、そういう会社や。

目の前の「とりあえず今日」ばっかり選んで、気づいたら同じところに戻っとった。

このフェーズで、俺は確信した。債務整理は借金の数字をリセットするだけや。お金の使い方や、依存の根っこは、整理しても消えへん。そこを変えへんかったら、必ずまた戻ってくる。

そして、闇金と詐欺の世界に足を踏み入れた

消費者金融でまた審査落ちが続くようになった。

ここで、もう一回整理するっちゅう選択肢はあった。けど俺は、事務所に確認せんまま、その選択肢を消した。

なんでその選択肢を消したんか、その時に何を考えとったかは、本の方に書いた。

→ 『闇金まで行った。詐欺にも遭った。それから破産した。』(Kindle・500円)

二回目の債務整理を受ける事務所はある。それは専門家が判断することで、本人が想像で決めることやない。ここを自分で決めてもうたのが、次の地獄を呼んだ。
→ 消費者金融の審査に落ち続けたら、次に何が起きるか

そこから先は闇金や。闇金でも借りられんようになって、次に行ったんが個人間融資掲示板やった。

そこで何が起きたかは、ソフト闇金の記事と個人間融資掲示板の記事に書いた。

一回目の整理で持ち直した気になっとった俺は、二回目はもう、どうにもならんかった。

どんくらい「どうにもならんかった」かは、本に書いた。

「整理して終わり」やない、これがリアルや

これを書いとる今、俺は二度の地獄を経験した立場として、はっきり言える。

債務整理は人生の終着点やない。あくまで通過点や。

整理した後の生活、お金の使い方、人間関係。そこを変えへんかったら、また同じ場所に戻ってくる。俺がそうやった。

これは弁護士事務所のサイトには絶対に書いてない話やと思う。書く立場の人間が、整理後の人生まで追っかけてないから。でも、現場で生きとる人間にとっては、整理後の生き方の方が、整理そのものより大事やったりする。

このブログで俺がD3「立て直す」のフェーズを置いとるんは、それが理由や。整理だけで終わらせたら、また戻ってくる。戻ってきたら、次は本当にあかんとこまで落ちる。

⚠ 整理を考えとる人へ

これは脅しやのうて、経験者からの警告や。整理した後の生活設計まで含めて、専門家と相談するんがええ。任意整理した後、また借入できるようになった時に「もう一回だけ」って思ったら、その時点で危ない。

結局、自己破産を選んだ

任意整理で一度持ち直してから数年。

俺はもう一回、地獄の入り口に立っとった。

「自己破産しかない」と決めた瞬間は、なかった

ドラマみたいに「これがきっかけや!」っていう明確な瞬間は、正直なかった。

詐欺被害が続いて、精神的に持たんようになって、体調を崩して、メンタルが完全に折れて。少しずつ、腹が決まっていった。

「もう、自己破産しかない」

そう決めた頃には、動く気力はほとんど残ってへんかった。

誰にも相談せず、自分の中で決めた

正直、誰にも相談できんかった。

家族にも友達にも言えんかった。一度任意整理しとるから、「またか」って思われたくなかった。

一回目を頼んだ事務所には行かんかった。その頃には引っ越しとって、物理的に遠かったからや。

結局、新しい弁護士事務所を探した。

新しい弁護士に話して、自己破産の手続きが始まった

今度は前回と違って、任意整理の選択肢はなかった。借金額も状況も、もう任意整理では追いつかんレベルになっとった。

提案されたんは、自己破産やった。

最初は抵抗があった。自己破産と聞いて身構えた。

やけど先生と話していくうちに、今の俺にはこれしかない、人生終わりってことはない、と思えるようになった。

ここから実際の手続きに入っていくわけやけど、その中身は別で1本書いた。免責不許可事由があると言われたこと、管財事件になるかどうかが五分五分やと言われたこと、裁判所で何を聞かれたか——そのへんを全部残してある。
→ 「管財になるかは五分五分ですかね」と言われた自己破産。思ってたより怖くなかった話

自己破産で「失ったもの」って、何もなかった

これは、自己破産を躊躇しとる人に絶対に伝えたいことや。

世の中の自己破産解説サイトには、こう書いてある。

  • 「車を失います」
  • 「保険の解約返戻金が没収されます」
  • 「資格制限で仕事に支障が出ます」
  • 「官報に載って周囲にバレるリスクがあります」

これは全部、失うものがある人に向けた解説や。

でも、ここまで読んでくれとるあんたに聞きたい。

あんた今、失うもの、何かあるか?

俺にはなかった。

  • 財産?そもそも何もない
  • 車?持ってない、もしくは既に売り払っとる
  • 保険?とっくに解約しとる、もしくは入ってない
  • 資格?そもそも該当する仕事してない
  • 官報?見られて困る相手なんか、もう周りにおらん

多重債務で追い詰められた人間には、失うもんなんか、もう何もない。

世の中の自己破産解説は「失うものがある人前提」で書かれとる。せやから「自己破産は怖い」って情報で踏みとどまってる人がおる。でも俺は言いたい。

失うもんなんか、もう何もないやろ?俺もそうやった。

免責許可が下りて、本当に「ゼロ」になった

自己破産の手続きは、思ってたより淡々と進んだ。

官報に載ったことも、今のとこ実感はない。資格制限で困ったこともない。生活への具体的な影響も、特になかった。

免責許可が下りて、本当に借金が「ゼロ」になった瞬間。

「終わった」っていう感覚はあった。借金が無くなって助かった、という感覚や。ほんまに無くなったんやから、感動に似た感情もあった。

そのうえで、別の感情もあった。

詐欺被害があったとは言え、借金を踏み倒しとる。自分の力ではどうにもできん状況を、自分で作ってしもた。立ち直らんと、と思った。

振り返って思うこと:自己破産は「人生終わり」やなくて「人生やり直し」

世の中の偏見と、実際の経験には大きな差がある。

世の中には「自己破産=人生終わり」「やってるやつはヤバいやつ」っちゅうイメージがある。

通った人間の感覚はちがう。破産はゼロからのスタートや。死を考えるくらい追い込まれた人間に対する、合法的な救済措置やと思っとる。

恥ずかしいことやない。負けでもない。地面に足をつけ直すための一歩や。

もし今、自己破産を躊躇しとる人がおったら、これだけ伝えたい。

失うもん、本当に何かあるか?もし「特にない」って答えるなら、その時点であんたには、自己破産という選択肢が現実的に開かれとる。一人で悩まんと、専門家に相談してくれ。

📌 この続きの記事

→ 自己破産の弁護士費用が払えんかった。法テラスで立て替えてもらって、今も返しとる話
「自己破産を選んだ」あとの話や。手元に7,000円しかない状態から、どうやって費用を用意したか。

→ 【実録】法テラスの立替金を、今も月5,000円ずつ返しとる。自己破産の後に残ったもんの話
免責が下りた後。今も返しとる最中の記録。

📍 借金リセット ロードマップを見る

今、借金で詰んどるあんたへ——次の一歩

ここまで読んでくれて、ありがとう。

3つの整理方法のうち、どれが自分に合うかなんて、正直この記事だけじゃわからん。借金額も、収入も、家族構成も、人によって全然違うから。

大事なんは、一人で抱え込まんことや。

弁護士でも司法書士でも、無料相談できるところはたくさんある。電話一本で受任通知が出れば、催促も止まる。俺がそうやったように。

下に、無料相談できるところを置いとく。

自己破産・個人再生まで考えとる人へ

借金額が多い場合(140万円超)、自己破産や個人再生を検討してる場合は、弁護士に相談するんがええ。司法書士は140万円以下しか扱われへんから、複雑なケースは弁護士の方が安心や。

イストワール法律事務所は債務整理に専門特化した事務所で、闇金対応もやっとる。俺がD0で書いた闇金被害みたいなケースでも対応してくれる数少ない事務所や。

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なお、借金が140万円以下で任意整理だけで足りそうなら、司法書士でも対応できる。費用も弁護士より抑えられる傾向にある(アース司法書士事務所の無料相談)。ただしこの記事を最後まで読んで自分と重なった人は、たぶん弁護士側や。

最後に

俺がこの記事で一番伝えたかったんは、これや。

「もう一社借りる」やなくて、「整理する」を選んでくれ。

借り続けるルートの先には、闇金と詐欺が待っとる。俺が証人や。一緒に立て直そう。

この話の続きは、本にまとめた

俺がどう沈んで、何に騙されて、最後にどうなったか。

『闇金まで行った。詐欺にも遭った。それから破産した。』
ここまで行っても、死なんで済んだ(Kindle・500円)

※ 手続きや制度の話は入ってへん。読み物や。

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