借金を消すのに、金がいる。
自己破産をしようとした時、俺の手元にあったのは7,000円やった。
それでも自己破産はできた。法テラスが弁護士費用を立て替えてくれたからや。今も月々5,000円ずつ返しとる。
制度の説明は、検索したらいくらでも出てくる。これはそういう記事やない。金がない側が、実際にどう通ったかの記録や。
⚠ 大事なこと
この記事は俺の実体験や。法テラスの利用条件や金額は変わることがあるし、あんたの状況で使えるかどうかは別の話や。制度の正確なところは法テラスの公式サイトで確認して、手続きは弁護士か司法書士に相談して判断してくれ。
最初に電話した事務所では、話が進まんかった
そもそも、なんで自己破産することになったんかはこっちの記事に書いとる。一回任意整理して、それでも終わらんかった話や。
最初はネットで検索して、上の方に出てきた法律事務所に電話した。
そこでの話の中で、一度そういう相談所に相談したほうがいいと言われた。その事務所の得意なこととマッチしてなかったんかもしれん。
一瞬、「断られた」と思った。「法律事務所で断られるぐらい、やばい状況なんか」っちゅう感覚や。
けど、そっから相談先を3か所ほど教えてもらった。具体的にどこやったかは忘れたけど、法テラス直接と、弁護士会の相談センターみたいなやつやった気がする。
紹介してもらえて、もうこっち頼るしかない、っちゅう感覚になった。
結局、最初に行ったのは弁護士会がやっとる相談センターやった。そこで、実際に破産手続きに尽力してくれた先生と出会った。そこからは、その先生の事務所に通って都度やりとりしていった。
今から思うと、最初の1件で話が進まんかったんは悪いことやなかった。電話1本で終わらんで、次の行き先を教えてもらえた。それだけで前に進んどる。
相談センターは、市役所みたいなとこやった
場所は、ほんまに普通のビルの1フロアっちゅう感じや。
そのフロアの中に待合と個室が何部屋かあって、申込書の記入は待合、実際の相談は個室に呼ばれて、担当してくれる先生と1対1や。
相談は個室に呼ばれるから、周りの目もない。受付は、ほんま市役所に行くのと変わらん感じやった。
身構えて行ったけど、場所の雰囲気だけで言うたら、緊張するようなとこやなかった。
申込書に「7,000円」と書いた
相談センターに行って、最初の手続きで申込書みたいなものを書いた。
その中に、現在の債務と、現在の余裕額を書く欄があった。
正直に全部書いた。全負債と、全財産。その時の手元は、たしか7,000円やった。
手は淡々と動いとった。けど中身は違う。
めっちゃ惨めな気持ちになった。「なんで俺はこんなんなんや……」っちゅう感情や。
それと同時に、頭の中にはこれが全部あった。
- 破産できたら、ほんまにやり直そう
- けど、それが出来るんか?
- 酒とか夜の店に流され続けてきた人間やからな
- これでほんまに大丈夫なんかな
- もし破産できへんかったら
- なんか異例で、破産できへんちゃうか
この時はほんまに絶望しとった時やから、不安も全部同時に来る。やり直したい気持ちと、やり直せるんかっちゅう疑いが、同じ頭の中に並んどる状態や。
「金がないんです」とは、一度も言わんかった
これは先に言うとく。今この記事に辿り着いた人が、一番気にしとることやと思うから。
わざわざ「金がない」とか、そういう発言をした覚えがない。
たぶん、あの申込書を見て、先生が法テラス前提で話を進めてくれたんやと思う。法テラスの話は、先生とのやりとりの中で自然に出てきた。
法テラスに申し込むことも、弁護士に依頼することも、「お金がない」で辛くなったことは、まだ一度もない。
言い出す勇気とか、頭を下げる覚悟とか、そういうもんは要らんかった。書類に正直に書いただけや。あとは向こうが察してくれた。
手続きは、ほとんど先生がやってくれた
法テラスへの申し込みは、たしか初回に事務所に伺った時やったと思う。
申込書とかを記入すれば、あとは先生がやってくれた。書く内容も、特筆することはなかった気がする。他の資料と変わらんかったようなもんや。
審査とかも、俺自身は特に何もしてない。
正直、法テラスのことは今でもようわかっとらん
正直に言うと、法テラスについては今でも詳しくわかってない。
俺の中では、俺みたいに金がなくて弁護士費用が払われへん人のために、分割で立て替えておいてくれる場所くらいの認識や。
それで、足りた。
制度を理解してから動く必要はなかった。詳しいことは、必要になった時に先生が教えてくれる。
弁護士費用より、予納金の方が気になっとった
金の話でいうと、俺が気になっとったんは弁護士費用やない。予納金の方や。
申し込んでから数カ月後に、必ず17,000円いる
先生に申し込んでから数カ月後に、約17,000円払った。
これは予納金として入れとるんやけど、管財事件になろうがなるまいが、必ず必要になる金や。管財にならんかった場合も、この金額は別のところに充てられとるらしい。
つまり「管財になったら払う金」やなくて、「破産するなら必ず払う金」やっちゅうことや。ここは俺も最初ごっちゃになっとった。
それとは別に、管財人への報酬用の金を積み立てていくっちゅうのがある。
払うまでに、数カ月ある
ただ、これには時間があった。払うまでに結構何カ月も期間があって、その間に貯めれるだけ貯めて、それを使って最初に多めに払う。残りは分割で、みたいな感じやった。
気持ちとしては、払っても仕方がないという気持ちしかない。そこは迷う余地がなかった。
この数カ月が、実は一番効いたと思う
破産手続きの中では、月の支出の見直しと改善を行う過程がある。実作業としては、こんなもんを出した。
- 管財事件になった時のための積立
- 2カ月間ほどの家計収支の提出
- 自分が持っとる銀行口座、全部の履歴の提出(何年分やったかは正確に覚えてへん。数年分は出した)
履歴を出したら、それで終わりやない。先生が履歴を見て、わからんとこを聞いてくる。「この費用は何?」っちゅうやつや。一件ずつ全部説明させられるわけやないけど、それでも結構な量になる。
借金の中身、財産の状況、それと免責の判断に関わること。最終的には先生が裁判所に申し立ててくれるから、その申立の中で必要になる報告やっちゅうことや。
ただ、身構えんでええ。やりとりは事務所に行った時だけやなくて、メールでもやった。新しいことを急ぎでその場でパッと答えろ、みたいなことはない。思い出しながら、後で返してもよかった。
家計収支を2カ月分出すっちゅうことは、2カ月間、自分の金の出入りを全部記録するっちゅうことや。口座を全部出すっちゅうことは、隠しようがないっちゅうことや。
その中で、ほんまに自分のあるべき支出を見直して、出来る範囲で貯めていけばいい。
で、ここが大事やと思うんやけど——これがこの段階でも出来んようやと、自分の収支の管理がまだ出来へんっちゅうことや。そんなんやったら、破産したところでダメなんじゃないかな。
数字をゼロにするだけの手続きやったら、また同じ場所に戻る。俺は一回目の任意整理でそれをやっとる。
管財にならんで済んだ時
管財事件にならんかったら、管財人の報酬用に積み立てた分は払わなくていい。そのまま自分の貯金になる。
(さっき書いた17,000円の方は、管財になっても、ならんでも払う金や。混ざりやすいから念のため。)
俺は、ならんで済んだパターンやった。
あの時の感覚は、ほんまラッキーっちゅうやつや。そのまま生活防衛資金に回すのが理想やわな。
今、月々5,000円ずつ返しとる
法テラスへの返済は、月に5,000円。
月の支払額は、こっちで決められた。途中で一括返済も出来るはずや。
しんどいのはしんどい。固定費になってもうてるから、毎月5,000円は大きい。
あと1年ほど続くはずやけど、冬のボーナスで一括返済を検討しとる。
今、費用が払えんくて止まっとるあんたへ
「借金を整理したいけど、その金がない」で止まっとる人に、これだけ言いたい。
金がないから整理できへん、は逆や。金がない人間のための仕組みが、ちゃんとある。
そして、自分から「金がない」と言わんでもええ。正直に書けば、向こうが察してくれる。俺は一度も言うてない。
もう今、詰みかけてると思っとるなら。もう捨てるもんもないなら。余計なカッコいいプライドなんか、もう無いやろ。
やったら、とりあえず相談してみな。
最初の1件で話が進まんくても、次の行き先は教えてもらえる。俺がそうやった。
それと、破産の手続きを通して俺が受け取った感覚を、最後にひとつ書いとく。
世の中には、もっと大変なことになっとる人もおる。そして先生は、そういう人らも目の当たりにしてきとる。
やから、意外と自分の悩みって、先生から見たら小さいことなのかもしれん。
もちろん真剣に相談せなあかん。けど、思ってるよりも気楽な状態で相談してみたらいい。
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自己破産・個人再生まで考えとる人へ
借金額が多い場合(140万円超)、自己破産や個人再生を検討してる場合は、弁護士に相談するんがええ。司法書士は140万円以下しか扱われへんから、複雑なケースは弁護士の方が安心や。
イストワール法律事務所は債務整理に専門特化した事務所で、闇金対応もやっとる。俺がD0で書いた闇金被害みたいなケースでも対応してくれる数少ない事務所や。
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なお、借金が140万円以下で任意整理だけで足りそうなら、司法書士でも対応できる。費用も弁護士より抑えられる傾向にある(アース司法書士事務所の無料相談)。ただしこの記事を最後まで読んで自分と重なった人は、たぶん弁護士側や。
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最後に
手元に7,000円しかない人間でも、自己破産はできた。
金がないことは、整理できへん理由にはならん。
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